■解説 アルミサッシの有機酸洗浄のしくみ

◆アルミニウムの電蝕のしくみ

 

酸性雨や塩水などのような通電性の高い液体にさらされ、ホコリなどによる電流が生じると、電蝕と一般に呼ばれるイオン反応が生じます。この場合は、アルミ ニウムは-電極化することでイオン化し、電流が流れ続ける限り、一方的に腐蝕=酸化が進むことになり、アルマイト層や電着塗装層を侵すことになります。 

 

そして、アルミ表面に水酸化アルミニウムが発生します。ゲル状で半透明、乾燥すると白色粉末状になります。これが白い花咲きに見える原因です。

 

◆アルミサッシの有機酸洗浄のしくみ

アルマイト層もしくは電着塗装層が侵された状態です。表面にサビが発生しております。 


有機酸洗浄剤で水酸化アルミニウムを除去します。


酸化皮膜の回復力では不安が残る場合は、フッソコーティング等で保護層を補強します。  


◆アルミの表面加工について

アルマイト加工は日本で大正時代に開発された純国産技術です。 一般的な方法(原理的な部分)は下記の通りです。 

 

 

アルマイト加工(陽極酸化)

アルミニウムを陽極につなぐと、電解質溶液中でイオンとしては分離せずに、水の電気分解によって生じる酸素と結合して、Al2O3となります。この特性が利用されています。  

メッキと比較すると、以下の2点で異なります。

①メッキの場合は加工したい金属を陰極に置くのに対し、アルマイト加工の場合は陽極にアルミニウムを置く点。

②メッキの場合は、加工したい金属の上に異種金属の膜ができるが、アルマイト加工の場合はアルミニウムが溶解した分だけ素材が減り、その2倍のAl2O3の層が形成される点。 



アルマイト加工で生じる陽極酸化被膜の特長

酸化被膜は下記 図のように多孔質(蜂の巣状)という性質をもちます。

二次電解着色では、この多孔質の中に金属を電気化学的に析出させて着色皮膜を得ます。例えばニッケルを析出させた場合、その量が多いとブラック色となり、少ないとブロンズ色を得ることができます。



跡処理として、ニッケルの場合は酢酸ニッケルを用いて、腐蝕しないように「封孔」します。


この他に、水溶性塗料の中で、陽極酸化処理したアルミニウムの上に電気化学的に塗料を凝着させることもできます(電着塗装)。



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